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11.May.2012〔Fri〕
HEISEI NAKAMURAZA THEATRE ASAKUSA SUMIDA-PARK TOKYO JAPAN.
浅草平成中村座にて。
☆皆様、おはようございます!☆
め組の喧嘩。
六代目菊五郎の[ツケ]の芝居覚え書
浜松町辰五郎内の場。
辰五郎が、女房お仲に、角力へ仕返しにいく本心を打ちあかす場面・・・「なにあいつらに●負けるものか!」と、手拭いを投げつける時に、附けが入ります。
これは、六代目菊五郎が残した芝居の覚え書の中に[ツケ]と書いてあるところから、永年使われなかったのを、当代中村勘三郎丈が、今月、初めて取り入れられ、復活されたものです。
六代目菊五郎が残した覚え書の中の[ツケ]の書き込み。このお話を、中村屋丈よりお聞きし「あの附けが入るだけで全然違うよ!いかにあんた達の仕事が専門的で、大事かが、分かるよ」と仰有ってくださりました。残すべき江戸の芝居の粋をまた一つ教わりました。大切に伝えて行きたいです!
定まりの中にも進化が必ず隠されている。常に芝居を生きたモノにしようとなさる勘三郎丈に感謝です。そして、六代目菊五郎丈をはじめ、当時六代目の附けを担当していた川口さん、附け打ちの先駆者、先人先輩達に感謝です。六代目が残した、芝居覚え書。過去の演劇界やら演芸画報を読み漁る毎日です。
[余談]ですが、渥美清太郎氏が、史実を元にした、このめ組の喧嘩の初演時の苦労を書いた一説があります。。。め組の鳶と、角力が、神明の社内で喧嘩をしたのは、文化二年にあった事実で、当時としては大評判でした。直ぐにも芝居に仕組みたいところでしたが、鳶と角力、どっちも芝居にとっては厄介な世界です。鳶は威勢を頼んで始終芝居町で暴れるし、角力は櫓の関係で木戸御免ですから、年中無銭で入場します。両方とも一つ間違ったら芝居へ暴れ込もうという連中ですから、うっかり脚色は出来ません。そこで昔は、鳶を船頭に直して二三度やりました。いま上演されているめ組の喧嘩の実説ともいうべき狂言は明治二十三年に初めて出来ました。その時分でも喧嘩にしても、どっちが悪いとか、どっちが負けるとか決めてしまったら、たちまち騒動が起こるのです。双方に、疵の、つかぬよう、うまく花を持たせた脚色が、この名題【神明恵和合取組】にかかっているんです。。。
当時は、切実でしたでしょうが、いま読むと江戸庶民の風情さえ感じられて、面白いモノですね。。。
久し振りの更新でした。
附け打ちエッセンスブログ2012
やまさきとおる
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